世界はどこまでもしんどくて、でも子供である主人公達はそれに抗し得るだけの武器もなく。あるのはせいぜい頼りない砂糖菓子の(実)弾と弱々しい銃器のみ。子供であることを言い訳に上手く立ち回れば生き残って大人になることはできるのだろうけれどもそれをしない(できない)藻屑となぎさ。 自己の不遇さをアイデンティティの大きな柱にしているなぎさに突きつけられる藻屑の境遇。藻屑のエキセントリックさの裏にあるあまりにも直截な想い。 小説版も好きな作品なのだけれども、このコミック版でも一つ一つの場面・感情が非常に丁寧に描かれていて没入できる、というか没入しすぎてかなりしんどいレベルな程。 そしてラスト。あまりにも静謐で美しい「間」とモノローグで構成される数ページは原作未読の人も既読の人も必ずや、読むべき屈指の名シーン・・・ |