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たぶんハマれる人には本当に面白く、主人公すばるの天才ぶりに身を震わすことになると思います。 逆にそうじゃない人は、作者が空回りしてるようにしか見えないでしょう。 残念ながら、私は後者でした。
まず、女性キャラの目がデカすぎ。 好きだ嫌いだを描くラブストーリーならそれでもいいんです。 目の大きさはかわいらしさの象徴ですから。 でも『昴』はバレエ漫画で、しかも主人公は異端の天才という設定。 目が顔の3分の1くらいある女の子にバレエ踊らせても違和感しかおぼえません。 動きのある漫画でデカ目は大きなマイナスです。
それに、ストーリーが陳腐。 すばるが感性を取り戻すための訓練をするのですが、それがまたしょーもない。 メガネをマジックで黒く塗りつぶして街を歩いちゃう。 昔の剣豪漫画じゃないんだから、そんな間抜けなことしないで欲しい。 大切なコンクールの前に身に降りかかる不幸というのもパターン化してます。 しかもその不幸をトリガーに更にステップアップするというのも。 読んでいてつい、「はいはい、分かったからさっさと進めてね」と思ってしまいました。
これが1番問題なのですが、すばるの才能を表現するのにバレエ自体でなく周囲の言動でしていること。 作者は動きを描くのが得意じゃないらしく、バレエのコマはほとんど止め絵です。 いかにも資料の写真からポーズとったような絵ばかり。 どういう動きをしてそのコマになったのかよく分かりません。 だから周りのキャラがどんなに「すごい!」と言っても、読者にまで感動が伝わらないんです。
『昴』はまるで、大学生が居酒屋で大騒ぎしてるのを遠くの席で見てるようなもの。 「もうちょっと静かに飲んでよね」と言いたくなっちゃう。 熱い作品のはずなのに、伝わらない人にはとことん寒い漫画です。 |